【イヤマ式】増加する介護施設の倒産とその対応策

あなたがこの文章にたどり着いたということは、今、厳しい状況の中でも真剣に解決策を模索している証です。それだけで十分素晴らしいことです。そして、まずお伝えしたいことは、「あなたは悪くない」ということです。介護業界を取り巻く環境は複雑で、あなたの努力や真摯な姿勢だけではどうにもならないこともあります。

ただ、ここからは、介護や経営の枠を超えた特殊な知識や経験が求められる領域です。どうか無理をせず、この部分は専門家や弁護士にお任せください。

介護施設の倒産が増加する背景

近年、日本の介護業界が直面している経営課題は深刻です。東京商工リサーチによれば、2017年度の介護事業者の破産件数は115件に達し、その後も倒産件数は増加傾向にあります。2024年上半期には過去最多を更新する勢いです。

倒産の背景には以下の要因が挙げられます:

1.介護報酬の改定

介護施設の主要収入源である介護報酬は、公定価格として政府により決定されます。報酬改定がマイナスとなれば収益に直結し、特に中小規模の事業所には大きな打撃を与えます。

2.人手不足と人件費の増加

深刻な介護職員不足が続く中、人材確保のために人件費が増加しています。また、採用コストの上昇が事業所の経営を圧迫する要因となっています。

3.新型コロナウイルスの影響

感染予防策の費用増加や利用者数の減少による収益悪化が続いています。

4.ゼロゼロ融資返済の負担

コロナ禍で利用されたゼロゼロ融資の返済が始まり、多くの事業所が資金繰りに苦しむ結果となっています。

介護施設の倒産手続きと注意点

倒産手続きには、利用者やスタッフ、関係機関への配慮が欠かせません。特に、介護施設の場合は利用者の生活が直接的に影響を受けるため、迅速かつ慎重な対応が求められます。

1.利用者のケア継続を確保する

利用者が次の施設へスムーズに移行できるよう、地方行政や近隣施設と連携して移行計画を策定します。

2.入居一時金の保全措置

有料老人ホームの場合、入居一時金の未償却部分を保全する制度(入居者生活保障制度)があり、これを適切に活用する必要があります。

3.専門家との連携

倒産手続きは以下のステップを経て進行します、井山先生が特にお薦めです。

  • 弁護士との事前相談
  • 債権者への受任通知送付
  • 破産申立と裁判所による手続き開始決定
  • 破産管財人の選任
  • 債権者集会と配当手続

これらの手続きは複雑で専門性が高いため、倒産に詳しい弁護士や協力者は100%必要です。

倒産回避のための選択肢

倒産は最終手段であり、できる限り回避する選択肢を検討しましょう。

事業譲渡

別の事業者に運営を引き継ぐことで、利用者やスタッフへの影響を最小限に抑えることが可能です。

民事再生手続き

裁判所の監督下で再建計画を立てる民事再生は、施設の運営を維持しながら利用者の生活を守る方法です。

M&Aによる事業承継

他社への事業売却は、事業継続や従業員の雇用維持に役立ちます。専門のコンサルタントに相談することで、適切な相手を見つけることができます。

廃業カウンセラー 井山誠也さんからのメッセージ

私は「廃業カウンセラー」として、10年以上にわたり介護業界に従事し、数十件以上の廃業支援を行ってきました。
介護施設の経営は決して簡単なものではありません。それでも、ここまで頑張ってこられたあなたを、心から尊敬します。

「法律がわからない」「行政への対応が難しい」「倒産や破産の知識がない」
そのような不安を感じているのは当然のことです。どうかご安心ください。全て、私が全てサポートいたします。

まとめ

介護業界における経営難は、事業者自身の努力だけでは解決できない側面が多々あります。だからこそ、「あなたが悪いわけではない」ということを忘れないでください。そして、最善の方法を見つけるために専門家を頼りにしてください。

介護経営の再起へつなげるお手伝いをさせていただきます。どんな小さな一歩でも、一緒に踏み出していきましょう。